Every Citizen is a Reporter!

築地?達郎?京都経済新聞社社長

「登?記者3万3000人」を抱えるという世界最大のオンライン報道?関が韓国にある。人口4000万人の同国で1日最大2000万ペ?ジビュ?(PV)を数えるという同サイトが掲げるコンセプトは、「Every Citizen is a Reporter」。同様のスロ?ガンを掲げるサイトが少なくない中、なぜこの「OhmyNews」が成功したのか。このほど、?ウルの同社を訪ねて聞く?会があった。

ニュ?スゲリラ

??ウル中心部の官庁街。OhmyNews社はその一角に建つ賃貸オフィスビルに?社を?える。2フロアに分かれたオフィスの広さは合わせても高校の教室4つ分ほど。編集部門の部屋では、ところ狭しと詰め込まれた机にかじりついて、20人?りのス?ッフが仕事をしている。

?「一番手前が取材陣、2番目の“島”は記者から上がってきた記事を?ェックするニュ?スデスク、そして3番目が『ニュ?スゲリラデスク』です」。案内役の?ンさんが説明してくれる。

?ニュ?スゲリラデスク??。これこそが、市民記者とサイト読者とをつなぐ重要な結節?だ。

?市民記者から寄せられる原稿は1日に150?から200?。これを4?5人のニュ?スゲリラデスクが1?ずつ読み、掲載の可否を判定していく。掲載率は7割程度という。

市民記者は意見を書く

?業界人として訪問前に最も気になっていたのは、「市民記者が書いてくる原稿の中身が?実であるかどうかをどう判断するのか」だった。プロ記者の場合は事実確認の訓練がされているし、書き手の責任を問うこともできる。だが、ア??ュアにそれを求めると、寄せられる原稿数を?制することにもなりかねない。

?答えは意外に簡単だった。「自分の意見を書いてもらえばいいんです」と?ン氏。報道?関としての土台の部分は、実は35人のプロ記者集団が支えている。ハ?ドなニュ?スや分析記事はプロ記者が書き、市民記者に期待するのは「エッセイ」や「書?・映画?」「メディア??」などなのだという。

?「氏名などコンフ???しなければならないことは、書き手?人に電話をかければほぼ解決する場合が多い」とも。書き手?人の回答が不明朗なときは?ツにすればいい。それだけのことだ。

?自前のプロ集団で核を作り、市民記者システ?でメディアとしての広がりを作る??。2000年2月22日にス??トしたこの仕組みが、その後、韓国社会とメディア業界を揺り動かすことになる。

?盧武鉉政権の誕生、そしてつい数カ月前の?野?逆?(少数??が総選挙で大逆?を果たした)といった政治的事件はOhmyNewsへのアクセス数を爆発的に増やし、その世??成力が実質的に盧武鉉政権を支えてきたと言われる。総選挙後、廬大統領が会ったただ一人のメディアトップがOhmyNewsのオ・ヨンホ社長だったことが、その関係を物語る。

“投げ銭”システ?でも収益

?収益的にも成功と言える段階に来ている。収入の額は非公開としているが、収入の7割が広告で「そのうち週刊の?イジェスト紙(10万部)の広告が20%」(?ン氏)。週刊?イジェスト紙を創刊した1年ほど前の現地からの報道では「紙を出したことでようやく収支が合った」と言われていたから、この1年間にネット上の広告が大幅に増えたことになる。

?実際、サイトを見ると、LGやサ?スン、SKテレコ?、POSCOといった優良大手企業がこぞって広告を出稿するようになった。訪問時にもらったA4版の英文会社案内にも、大手企業の広告が大量に入っていた。

?このほかに、???ルサイトなどへのコンテンツ外販が収入の2割を占めるようになった。そして、残り1割は、読者から市民記者への“投げ銭”を仲介する手数料収入だという。“投げ銭”は携帯電話からの??ン指示で送る方式だ。

韓国民主化の嫡子

?成功の理由を、オ社長はこう分析する。

?「第1に、読者は保守的な大手3紙の独占に飽きていた。公正で独立した報道?関を求めていた。第2に韓国の人口規模が適当で、完全にネット化されていた。そして第3に、『386世代』の存在があった」。

?「386世代」とは「30歳代で、1980年代に大学を卒業し、1960年代生まれ」という意味だ。1964年生まれのオ社長自身が正にこれに当たる。彼らは、民主化?動の最中に青春期を過ごし、反政??動で投獄の憂き目にあった人も少なくない。そして、その後の着実な民主化の担い手として、自負を強めている。

?つまり、「政治報道」という領域が386世代にとっては極めてリアルで、誰でも参加しやすいテ??を設定できたということが、OhmyNews躍進の最大の要因であるように思える。

?そうした環境の中、オ社長は、ス??ト時に727人もの市民記者を登?させることができた。今でこそ「ス??ト後に市民記者が50?に増えた」と言うこともできるが、?ロから700人にするエネルギ?の方がもっと大きかったはずだ。20年来の民主化?動の“嫡子”と言っていいかもしれない。

オピニオンに価値

?「この国ではもうニュ?スは有料で売れない」。?ウルの中堅新聞で?説委員を務める知人は、?顔でこう言った。

?同国では、2年前にス??トした無料日刊新聞「METRO」も成功している。同紙はスウェ?デン発祥で世界展開する無料紙METROの韓国版だ。日?の共同通信社に当たる聯合(ヨンハップ)通信社が創刊に関?したことで、一般紙と同じ量と質の記事が無料紙に載る。

?ネット上のOhmyNewsと紙のMETROの挟撃にあって、同国では「ニュ?スはお金を払って手に入れるもの、という観念が消え去ってしまった」(?説委員)。

?別れ際、知人がこんなことを言った。

?「紙の新聞の可?性はオピニオンしかない。10人の有力なコラ?ニストを揃えることができた社が生き残ると思う。(大手に押されてきた)ウ?にも?ャンスかもね」。

?彼のイメ?ジは、野球で言えば松井秀喜や中村紀洋のような名選手を10人揃えるという感じだ。韓国ではおそらく今後、そうした有力コラ?ニストの報酬はウナギ上りになるのだろう。

?隣国の報道界は、厳しくも面白い時代に入ろうとしている。